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中南米赴任3年間のリアルな生活【工場勤務者が経験した光と影】

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赴任初日の夜、ホテルの部屋でひとりでいたとき、「これが3年続くのか」と思いました。

言葉はまだ通じない。
飯の食い方もわからない。
会社の携帯は鳴らない。
窓の外からスペイン語の会話と音楽が聴こえてくるだけです。

海外赴任が決まったとき、想像していたのはもっと「前向きな場面」ばかりでした。
年収が上がる、語学が伸びる、視野が広がる。
それは全部本当でした。
でも赴任生活には、誰もあまり話さない側面もある。

この記事では、中南米(メキシコ)での赴任生活3年間で体験したことを、良いことも悪いことを全部書きます。

この記事でわかること
  • 中南米赴任で実際に上がる年収・手当の目安
  • 治安の実態と日常の安全対策
  • 孤独・メンタルの話(単身赴任の現実)
  • 現地の仕事スタイルと日本との違い
  • 赴任前に知っておきたかったこと

赴任生活って実際どうなの?
きれいごと抜きで聞きたい…

年収は上がる。
語学も伸びる。
でも最初の半年は正直しんどかった。

目次

【結論】3年間で変わったこと、変わらなかったこと

変わったこと

年収が上がりました。
手当込みで日本にいたころの1.5〜2倍近くになりました。
スペイン語が現場で使えるレベルになりました。
「仕事のために生きる」という感覚が消えました。

変わらなかったこと

家族への申し訳なさは最後まで消えませんでした。
治安への緊張感は3年経っても緩みませんでした。
日本食が食べたくなる頻度は、1年目も3年目も変わらなかった。

想定外だったこと

孤独の深さです。
赴任前に「孤独はあるだろう」と覚悟していたつもりでしたが、実際のそれは想像より何倍も重かった。
これだけは経験した人にしか伝わらない話だと思っています。

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年収・手当のリアル

実際どれくらい上がるか

赴任前の年収をそのままに、複数の手当が上乗せされます。

  • 海外赴任手当:月3〜5万円(会社・地域によって異なる)
  • 住宅手当:月5〜20万円(現地の家賃を会社が負担するケースが多い)
  • 危険地手当:月3〜10万円(中南米は対象になりやすい)
  • 家族帯同手当:同伴家族がいる場合に加算

合算すると、手取りベースで日本時代の1.5〜2倍になる人が多い。
自分の場合は赴任前の年収から比べると、手当込みで月20万円以上の差が出ました。

貯金が増える構造になっている

現地の生活費が会社負担になるケースが多い(家賃・光熱費・車など)ため、給与がほぼそのまま手元に残ります。
日本にいるときより生活コストがかかっていないのに、もらえる額は増えている。
これは赴任の大きなメリットです。

ただし、帰国後の処遇は会社によってまちまちです。
手当がなくなって実質減収になるケースもある。
赴任前に「帰国後の給与ベース」まで確認しておくことをおすすめします。

手当があるのはわかった。
でも使いたい場面でお金が使えないんじゃ意味ないでは?

一時帰国の飛行機代、急な帰国の出費、現地での医療費など想定外の支出もある。
ただトータルで見ると、3年で貯金が大きく増えたのは事実です

治安の実態

強盗に遭うまでの話

赴任1年目の話です。

スーパーの駐車場でバッグを引ったくられました。
中には財布、スマホ、パスポート、仕事用のパソコンが入っていました。
一瞬のことで、相手の顔も覚えていない。

「対策していなかったのか」と言われればそうです。
日本での感覚のまま動いていた。
大きなバッグを持ち、スマホを触りながら歩き、毎日同じルートで帰っていた。

対策してからの10年(先輩駐在員の話)

その後、治安対策を徹底してから10年以上無被害という中南米駐在員の話を聞きました。

実践していた対策はシンプルです。

  • 目立たない:高級ブランドのバッグや最新スマホを外に持ち出さない
  • パターンを変える:毎日同じルートで動かない
  • 捨て財布を持つ:強盗に遭ったとき渡せる少額の財布を別に持つ
  • タクシーはUber/Didi:流しのタクシーには乗らない
  • 抵抗しない:物を取られたら渡す。命の方が大事

これを徹底すると、体感できるほど緊張感が変わります。
「何かあったらどうしよう」ではなく「こう動けばいい」という判断基準が身についてくる。

治安への慣れは「油断」とは違う

3年経つと治安への感覚が変わります。
緊張しなくなるのではなく、緊張の仕方が変わる。

赴任初年度は「何が危ないかわからない」恐怖でした。
3年目は「これは安全、これは危ない」という判断が自然にできるようになっていた。
慣れることと油断することは別物です。

孤独とメンタルの話

最初の半年が一番しんどい

赴任から3ヶ月目が、個人的に一番きつかった。

新鮮さが消えて、でもまだ現地に馴染んでいない。
仕事では言葉の壁がある。
プライベートでは話し相手がいない。
日本の友人や家族とは時差が15時間あって、タイムラインが全然合わない。

夜に「今日誰と話したっけ」と考えると、仕事の指示だけだった、という日が続きました。

「意味のある暇つぶし」を早めに作るべきだった

後悔しているのは、最初の半年に「ただ時間を潰していた」ことです。

部屋で日本のドラマを見て、ご飯を食べて、寝る。
それだけでは精神的に追い詰められていきます。
暇が「空虚」になると、メンタルに直結する。

現地での人間関係(同じ境遇の日本人駐在員、現地スタッフとの雑談)、何かを身につける時間(スペイン語、料理、ジム)、目的意識を持てる副業や自己投資。
このどれかを早めに作った人ほど、現地生活が安定していました。

家族との時間の作り方

単身赴任の場合、家族と離れる時間の長さは覚悟していたつもりでも、実際には想像以上でした。

自分がやってよかったのは「決まったタイミングで連絡する」ことです。
毎週土曜の朝(日本の夜)にビデオ通話する、と決めていた。
「いつでも連絡できる」より「この時間は必ず話す」の方が、お互いの安心感が全然違いました。

子どもの成長を見られないのがつらそう。
どう乗り越えましたか?

帰国時に思い切り関わる、成長の記録を動画で送ってもらう、という形で補っていました。
完璧な答えはないけれど、意識してつながり続けることが大事だと思っています

現地の仕事スタイルとのギャップ

「Ahorita」問題

中南米で最初に戸惑うのが「Ahorita(アオリータ)」です。

スペイン語で「今すぐ」という意味ですが、現地では「そのうち」「まあいつか」くらいのニュアンスで使われます。
「これ今日中に終わりますか?」「Ahorita!」→ 翌日も終わっていない、というのが日常でした。

対策は「期限を具体的に数字で伝える」ことです。
「今日中」ではなく「今日の15時まで」。曖昧な期限は曖昧な完了になる。
これを理解してから、仕事の進め方がまったく変わりました。

人前で叱らない

これも日本との大きな違いです。

ミスをした現地スタッフを、他のスタッフがいる場で注意すると、関係が修復困難になるケースがあります。
フィードバックは必ず個室か会議室で。
1対1で、冷静に話す。
これは文化の問題なので、こちらが合わせるしかありません。

慣れるまで時間がかかりましたが、意識するようになってからチームの雰囲気が変わりました。

「定時で帰る」文化から学んだこと

メキシコ人スタッフの多くは、定時になると迷いなく帰ります。
残業を美徳とする感覚がない。

最初は「仕事が終わっていないのに」と思っていました。
でも見ているうちに、「この人たちは家族と過ごす時間を、仕事より上に置いている」という価値観が見えてきました。

帰国後、自分の働き方が変わりました。
時間内に終わらせる意識、プライベートを削らない判断。
これは中南米赴任で身についた最大の収穫のひとつです。

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生活インフラのリアル

停電・断水は「ある」前提で動く

これは赴任前に聞いておきたかったことです。

停電と断水は不定期に発生します。
日本のように「当たり前にある」インフラは、中南米では当たり前ではない。
停電中は仕事ができない、断水中はシャワーが使えない。
会社支給の住宅でもそれは同じです。

  • ポータブルバッテリーを常備する
  • 飲料水はウォーターサーバーかペットボトルで確保する
  • 断水に備えて浴槽に水を張っておく習慣をつける

こういう「備え」を最初から持っていた人は、精神的な余裕が全然違いました。

日本食の確保

赴任して2ヶ月目くらいから、日本食が猛烈に恋しくなります。

大きな都市には日本食レストランや日系スーパーがあります。
ただし値段は日本の2〜3倍することもある。
醤油・みそ・インスタント麺を日本から持ち込む人は多いし、一時帰国のたびに荷物の半分が食料、という人も珍しくありません。

自炊できる環境があれば、現地で手に入る食材で和食もどきを作れるようになります。
料理が得意でなかった人が赴任中に料理スキルを上げる、というのはよくある話です。

赴任前に知っておきたかったこと

語学は行く前にある程度入れておく

現地に行けば自然に伸びます。
でも「ゼロ」で行くと、最初の数ヶ月に余計なストレスが重なります。
基礎的な語彙と現場スペイン語は赴任前に準備しておいた方がいい。

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孤独の対策を「最初から」用意する

赴任してから探すのでは遅い。
出発前から「現地の日本人コミュニティに連絡しておく」「週1回は誰かと話す時間を作る」などを決めておく。孤独は放置すると思った以上に深くなります。

帰国後のキャリアまで考えておく

赴任中は目の前の仕事に集中しがちです。
でも帰国後の自分をどう活かすかを考えながら働いていた人は、帰国後の評価とキャリアの伸び方が全然違いました。
「赴任経験をどう言語化するか」を赴任中から意識しておくことをすすめます。

よくある質問

中南米赴任で一番しんどかったことは何ですか?

孤独です。
治安でも仕事でも言葉でもなく、精神的に一番重かったのは孤独でした。
特に単身赴任で最初の半年は、話し相手がいない夜が続くことがある。
これを覚悟しておくだけで、実際に直面したときの受け止め方が変わります。

治安が不安で赴任を迷っています。実際どうですか?

危険なのは本当です。
ただ「正しい対策を習慣にすれば安全に過ごせる」というのも本当です。
目立たない、パターンを変える、流しのタクシーに乗らない。
この3つを徹底するだけで、体感できるほどリスクが下がります。
赴任前に治安対策を具体的に学んでから行くことをおすすめします。

スペイン語がゼロでも赴任できますか?

できます。
ただ、ゼロのまま行くと最初の数ヶ月に余計な負荷がかかります。
現場で使う最低限の語彙(数字・品質・停止・確認など)を赴任前に詰め込んでおくだけで、初日から動ける範囲がまったく変わります。

家族帯同か単身赴任か、どちらがいいですか?

どちらにも一長一短あります。
家族帯同は精神的な安定感が大きい反面、子どもの学校・パートナーの仕事など調整事が多い。
単身赴任は自由度が高い反面、孤独が深くなりやすい。
「どちらが家族全員にとって無理がないか」を赴任前に時間をかけて話し合うことが大事です。

帰国後のキャリアに赴任経験はプラスになりますか?

なります。
ただし「経験した」だけでは評価されません。
「現地でどんな問題を解決したか」「どんなスキルを身につけたか」を具体的に話せる形にしておくことが必要です。
赴任中から自分の仕事を言語化しておく習慣が、帰国後のキャリアに直結します。

【まとめ】中南米赴任は「準備した人ほど得をする」

年収は上がる
語学は伸びる
視野は広がる

これは全部本当でした。

でも同時に、
孤独は深い
治安は緊張する
インフラは日本とは違う
家族と離れる時間は長い

これも全部本当でした。

準備した人とそうでない人では、赴任初年度の体感がまったく違います。
語学の準備、孤独への備え、治安対策の習得、帰国後のキャリアの考え方。
赴任前に考えておける部分は、できるだけ考えておいた方がいい。

中南米赴任は、準備した人ほど得をする経験です。

この記事は筆者の実体験をもとに執筆しています。
赴任先・企業・時期によって状況は大きく異なります。
治安情報は最新の外務省海外安全情報もあわせてご確認ください。

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