工場で10年以上ライン作業をしていた自分が、まさか海外赴任になるとは思っていませんでした。
英語もろくに話せない。
資格もない。
高卒で工場しか知らない。
「海外で働く人」というのは、自分とはまったく別の世界の話だと思っていました。
それが転職後3年で、海外拠点への赴任が決まりました。
「なんでお前が?」と驚かれました。
自分が一番驚きました。
でも振り返ってみると、理由はちゃんとありました。
運ではなく、工場での10年が直接つながっていたのです。
この記事では、工場勤務・高卒の自分がなぜ海外赴任になれたのか、その理由と、やっておいてよかったことを全部話します。
- 工場勤務の経験が海外赴任でどう評価されたか
- 赴任が決まるまでに自分がやっていたこと
- 英語が苦手でも海外赴任できた理由
- 工場から海外を目指したい人がまず動くべきこと

工場勤務・高卒で海外赴任なんて、自分には関係ない話じゃ?

実際に赴任してみると、工場での経験が一番評価されたんです。語学よりも、現場を知っていることの方がずっと求められました
【結論】自分が海外赴任になれた3つの理由
長くなる前に、結論を先に書きます。
- 工場現場の知識と段取り力があった
- 現場での問題解決を数字で説明できた
- 転職先で「使える人間」として3年かけて実績を作った
自分が海外赴任に選ばれた理由は、突き詰めると3つでした。
① 工場現場の知識と段取り力があった
海外拠点では製造ラインの立ち上げや品質管理の仕組みづくりが必要でした。
工場の現場を知っている人間が求められていて、そこに自分が当てはまったのです。
② 現場での問題解決を数字で説明できた
「ライン不良率を月2%削減した」「1日300個の検査を担当した」という形で、自分の仕事を数字にして話せるようにしていました。
これが職務経歴書でも面談でも響きました。
③ 転職先で「使える人間」として3年かけて実績を作った
赴任はいきなりではありません。
入社後に目標を決めて、評価される動きをし続けた結果です。
「この人を海外に出したい」と思ってもらえるまでの3年間が土台になっています。
工場での10年で身についていたこと

転職活動を始めたとき、自分には「何もない」と思っていました。
でも転職エージェントに話を聞いてもらいながら整理していくと、気づいていなかったスキルが出てきました。
異常を察知する観察力
ライン作業を毎日続けていると、「いつもと違う音」「わずかな寸法のズレ」に気づく感覚が身につきます。
これは海外の現場でも即戦力になる力です。
現地スタッフに「見て、触って、気づく」ことを教えるのが、現場改善の第一歩だったからです。
手順を正確に守る姿勢
工場では手順書通りに動くことが求められます。
「なんとなくやる」ではなく「決めたことを決めた通りにやる」文化が、海外の品質管理でそのまま活きました。
チームで動く経験
ライン全体を止めないために連携する経験。
これは言語が違っても変わりません。
ジェスチャーと数字と図で意思疎通できる感覚は、工場で培っていたものでした。

でも英語できないと結局無理じゃないの?

自分も赴任前はほぼゼロでした。でも現場では英語よりも『現場を知っているかどうか』の方が大事でした。語学は後からついてきます
海外赴任に向けて準備したこと

赴任が決まってから慌てた部分と、結果的に赴任前から積み上げていた部分があります。
英語の準備
赴任が決まってから半年、毎朝30分だけ英語の勉強をしました。
ビジネス英語や難しい表現ではなく、「現場で使う単語」に絞りました。
- 部品の名称・材質の英語表記
- 数字・単位・寸法の読み方
- 「これは問題ない」「これはNG」「もう一度確認する」
この3カテゴリに絞って覚えるだけで、現場のコミュニケーションはかなり動けるようになりました。
ペラペラ話せなくていい。
最低限、現場で起きていることを「伝える・確認する」ができれば前に進めます。
仕事面の準備
赴任先では「ゼロから立ち上げる」仕事が多いと聞いていたので、今の業務を「引き継げる形」に整理することに時間をかけました。
自分が何をどの順番でやっているか、どの判断基準で動いているか。
これを文書に落としていく作業は、工場時代に「引き継ぎ書」を作っていた経験がそのまま役立ちました。
製造業で転職失敗→海外赴任で逆転した話【高卒・工場勤務の実体験】

入社後3年で「海外に出せる人」になった経緯
海外赴任は転職直後ではありませんでした。
入社してから3年かかっています。
この3年間で意識してやっていたのは2つです。
目標にした年収条件をクリアする
転職時に「入社後に評価+資格取得でさらに年収アップ」という条件を会社と約束していました。
まずその条件を満たすことを最優先にして動きました。
資格取得は計画通りに進めました。
評価については、「キーパーソンに認められること」を意識しました。
会議でよく名前が出る人、みんなが意見を求める人。
そういう人に質問し続けて、自分の存在を覚えてもらうことから始めました。
海外拠点の立ち上げ情報を集めていた
入社後に「アジア圏に新拠点を作る計画がある」という話が社内で出始めていました。
誰が行くかはまだ決まっていない段階でしたが、「自分が関われないか」という意識で動き始めました。
具体的には、海外事業部門の担当者と接点を持つようにしました。
社内勉強会に参加したり、他部署のプロジェクトに手を挙げたり。
大きな動きではないけれど、「いつでも行ける」というアピールになっていたと思います。
キャリアの方向性をこのように「自分で設計していく」感覚は、転職活動の準備段階から養っていたものです。
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実際に海外に出てみて変わったこと
赴任してよかったこと、しんどかったことを書きます。

年収が上がりました。
海外赴任手当・住宅補助が加わり、手取りは日本にいたときより大幅に増えました。
視野が広がりました。
日本の工場の当たり前が、世界の当たり前ではありません。
違う文化・違う仕事スタイルの中で働くことで、「自分の仕事の見方」がまったく変わりました。
工場の経験が最大限に活きました。
「現場を知っている日本人」として、現地スタッフから頼りにされる場面が多くありました。
孤独です。
特に最初の数ヶ月。言葉が通じない、文化が違う、気軽に話せる人がいない。
仕事以外の場面でのストレスは、事前の想像を上回りました。
家族と離れる時間が長い。
これは覚悟していたつもりでしたが、実際に離れて生活してみると、思った以上に精神的な負荷でした。

家族を説得するのが難しそう…
どうやって乗り越えたの?

自分の場合は、家計の収支・キャリアの見通し・帰国後の生活をセットで話しました。
感情論より数字と計画で話したほうが、パートナーは動きやすいと思います。
工場勤務から海外を目指す人へのアドバイス3つ

英語より「現場力」を磨く方が先
英語ができないから海外赴任は無理、という思い込みは捨てていい。
現場を知っている人間の需要は、語学堪能な未経験者より確実に高い場面があります。
もちろん英語は越したことはないですが、優先順位としては「現場で評価される」→「英語は最低限」の順番が正しかったと思っています。
転職先選びの段階で「海外の有無」を確認する
海外赴任の可能性がある会社かどうかは、転職の段階で確認できます。
「将来的に海外にも興味がある」と伝えておくだけで、エージェントが海外事業のある企業を優先して紹介してくれます。
最初から海外を見据えた転職をするかどうか、ここで選択肢が変わります。
入社後のキャリアを設計しておく
海外赴任は転職直後には来ません。
入社後に「この人を海外に出したい」と思ってもらえるまでの期間が必ずあります。
入社前に「何年後にどういう立場でいたいか」を自分の中で持っておくと、日々の動き方が変わります。
転職エージェントの見分け方と使い倒す方法【工場勤務・高卒が実際に学んだこと】

よくある質問

高卒の転職の現実と成功するためにやるべきこと【元工場勤務が解説】

➡ あわせて読みたい:高卒・工場勤務でも海外駐在になれた話|英語ゼロからメキシコ赴任した実体験
【まとめ】工場の10年は、海外でも武器になった

工場勤務・高卒・英語ゼロ。
この状態から海外赴任になれた理由は、特別なスキルでも運でもありませんでした。
工場で積み上げた「現場力」が、転職先で評価され、海外拠点で必要とされたことが全てでした。
海外で働くことに興味があるなら、まず工場の経験を「伝えられる形」に整理することから始めてほしいです。それができれば、転職の段階で海外展開のある企業に入れる可能性がある。
入社後に積み上げれば、赴任の機会は必ず来ます。
「自分には関係ない」と思っていた未来が、戦略次第で変わります。
この記事は筆者の実体験をもとに執筆しています。
海外赴任の条件・処遇は企業・赴任先によって大きく異なりますので、詳細はご自身でご確認ください。
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